本記事では、特定の製品を勧めることを目的とせず、水素吸入を検討されている方が「冷静に・納得して」判断できるよう、客観的な基準を整理します。
近年、日本国内でも、水素吸入は「予防」や「補助的なケア」として注目を集めています。
一方で、市場にはさまざまな水素吸入器が溢れ、「どれを選べばよいのかわからない」「数字が大きいものが良いのでは?」と迷われる方も少なくありません。
水素吸入は、正しい条件で、正しい機器を選び、適切に使用することで初めて意味を持つものです。
水素吸入器選びで本当に重要な3つのポイント
水素吸入器を選ぶ際に重要なのは、次の3点です。
水素濃度の「見方」を正しく理解する
水素発生量(流量)と使用目的を一致させる
水素の質(設計思想と安全性)を最優先で確認する
以下、順に解説します。
水素濃度について ―「ppmの数字」に惑わされないために
日本では「高濃度水素 680,000ppm!」といった表現が多く見られます。しかし、ここには注意すべき点があります。
ppmとは何を示す単位か
ppmとは「100万分の1」を表す単位です。ただし、同じppmでも、何を対象にしているかで意味が変わります。
・水素水:水にどれだけ水素が溶けているか(溶存濃度)
・水素吸入:発生したガス中の水素の割合(気体濃度)
このため、「水素水のppm」と「水素吸入のppm」を同じ物差しとして比較するのは適切ではありません。
数字だけの比較が危険な理由
水に溶ける水素の溶存濃度は、条件により変動しますが、一般に「目安として」上限がおよそ1.6ppm程度と説明されることがあります。
一方、水を電気分解して得られる水素酸素混合ガスは、理論上「水素:約66.6%」「酸素:約33.3%」となります。これをppm表記に置き換えると、「水素:約666,000ppm」「酸素:約333,000ppm」と表せます。
数値だけを見ると「水素吸入の方が圧倒的に高濃度」と感じるかもしれませんが、そもそも比較対象が異なるため、この見方自体が適切ではありません。
「高濃度」の定義は存在しない
水素吸入器において、「高濃度」の明確な定義は統一されていません。そのため、水素ガス濃度が2~10%程度の機器であっても、ppm表記に換算して強調し、「高濃度」をうたうケースが存在します。
重要なのは「数字の大きさ」ではなく、どのような条件・どのような設計で水素が用いられてきたかです。
これまでの臨床研究では、水を電気分解して得られる「水素:酸素=約66%:33%」の混合ガスを吸入する条件で、多くのデータが蓄積されています。ひとつの判断基準として、こうした研究条件に近い設計かどうかを見ることが大切です。
水素発生量について ― 効果は「量×時間」で決まる
水素吸入器は、数万円の家庭用機器から数百万円の業務用機器まで幅広く存在し、水素発生量(流量)には大きな差があります。
一口に「水素吸入」といっても、体内に取り込める水素量が違えば、期待できる体感や使い方の適性にも差が生じます。
具体例で考える
例えば、以下のような場合
業務用機器A:水素発生量 毎分2,000ml
Aで60分吸入 → 水素摂取量は 2,000ml × 60分 = 120,000ml
家庭用機器B:水素発生量 毎分10ml
同量をBで摂取するには → 120,000ml ÷ 10ml/分 = 12,000分(約200時間)
となります。
多量の水素摂取を目的とするケースでは、低流量機器では現実的な時間での運用が難しい可能性があります。
研究・臨床の傾向として
水素吸入は、海外(特に中国)を中心に、さまざまな疾患領域で研究・臨床報告が進められています。
重要なのは、同じ「吸入」でも、流量やガス組成、吸入時間などの条件が異なれば、得られる結果の傾向も変わり得るという点です。
使用目的を整理することが重要
水素吸入は、目的によって適切なスペックが異なります。
予防目的:
・健康維持・美容目的
・比較的健康な方
→ 水素発生量:毎分100ml以上(長時間・継続使用が前提)
緩和・改善を目的とする場合:
・体調不良の補助的ケアとして
→ 水素発生量:毎分1,500ml以上が目安
「何のために水素吸入を始めたいのか」を整理したうえで、機器を選ぶことが重要です。
水素の質について ― 最も見落とされやすく、最も重要な点
ここが、
水素吸入器選びで最も重要なポイントです。
「水素の質」というと水素純度を思い浮かべる方も多いですが、それだけではありません。
本当に確認すべきこと
重要なのは、以下の二点・・・
・ヘルスケア用途を前提に設計された機器か
・臨床報告や安全性に関する情報が確認できるか
工業用途の機器・ガスを人体用途に流用しない
工業用途の水素発生では、SPE電気分解、PEM電気分解などの方式が用いられることがあります。しかし、人体用途では「ガスの純度」だけでなく、生成装置・配管・材質・管理体制など、医療・ヘルスケア用途としての設計と安全性が重要です。
中国では、呼吸器領域の権威である鍾南山氏が「工業用水素を人体用途に用いないこと」「医療機器の資質を満たす機器を選ぶこと」を注意点として挙げています。ただし、特定方式=一律に危険という話ではなく、メーカー側の対策や検証の有無が重要です。最終的には、設計思想・臨床情報・安全性の検証が明確かどうかを確認してください。
正しい基準で見たときの一例 ― Suifeel(スイフィール)
ここまでに整理した基準を満たす機器の一例として、Suifeel(スイフィール)があります。
水素発生方式
医療グレードの電気分解方式(特許技術)
※中国にて医療機器認可取得(日本では健康機器)
電極プレート
超高純度ステンレス鋼(医療グレード)
添加剤
食品グレードの生物学的溶液を使用
水素酸素ガス濃度
水素66.66%/酸素33.33%
生成される水素
水素分子(H₂)
水素純度
99.99%
水素発生量
毎分3,000ml(水素:約2,000ml/酸素:1,000ml)※8時間連続安定稼働
臨床情報
中国を中心に、水素酸素混合ガス吸入に関する研究・臨床報告が多数存在します。
Suifeelは、数字の大きさだけを売りにするのではなく、臨床条件と安全性を重視した設計思想を採用しています。
正しい水素吸入の普及のために
水素吸入は、万能な治療法でも、魔法の技術でもありません。しかし、正しい条件で、正しい機器を選び、適切に使用すれば、予防や補助的なケアとしての可能性を持つ分野です。
本記事が、水素吸入を検討されている方にとって、数字や宣伝文句に左右されない、冷静で納得のいく判断材料となれば幸いです。
参考(外部情報の一例)
・鍾南山氏の注意喚起(工業用水素を避け、医療機器資質のある機器を選ぶ旨):https://www.rmzxw.com.cn/c/2024-10-15/3620274.shtml?n2m=1
・水素/酸素混合ガス吸入に関する臨床試験報告(COVID-19):https://jtd.amegroups.org/article/view/40994/html